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Posted 2 years ago | 1 minute read

容量市場で成功するために大切な三つの戦略

2023年度に開催される2027年度容量市場のメインオークション

電力の安定供給を維持、供給システムをできる限り効率化するという責務を負った電力広域的運営推進機関(OCCTO)は、2027年の電力需要に向けて、2023年度のメインオークションについて新たな詳細を発表しました。7月24日に公開された容量市場に関するお知らせによると、2027年度を実需給年度とするメインオークションの開催スケジュールは2023年8月3日(木)に公開予定です。

容量市場とは、将来必要になってくる供給力(kW) を取引する市場です。ここでは、4年後の供給力を確保するためのオークションを「メインオークション」と呼び、落札電源・約定価格を決定します。電力需要が供給を上回る場合や、再生可能エネルギーの変動による電力需要の不均衡が起きた際に、落札電源から調達した電力(kWh)を電力系統に供給することで、信頼性のある電力供給を確保する役割を果たしています。

オークションの結果、電源を容量市場に登録した事業者は、契約単価(円/kW)と容量確保契約容量(kW)に基づき容量確保契約金額(円)=報酬を受け取ることができます。容量市場では、発電事業者のみならず、商業施設や企業(以下、大口産業需要家) も「発動指令電源」として容量市場に参加することが制度上可能になりました。大口産業需要家は、緊急時やピーク需要時に自身の発電装置を起動したり、生産設備の電力消費を調整したりすることで、「調整力」を供給したり共有したりすることができます。この「調整力」とは、必要に応じて電力需給を柔軟に増減させられる能力のことを指します。

2020年から準備を続け、そこから4年後となる2024年開設の容量市場は、日本企業にとって課題となる一面もある一方で、新たなチャンスをもたらす可能性が大いにあります。電力市場は環境問題への取り組みや、技術の進化、政策の変更などによって急激に変化します。その変化に適切に対処し、成功するためには、大きく分けて三つの戦略を検討することが重要となってきます。

計画的な電力需要の最適化

自社が持つ現在の発電能力や供給能力を客観的に評価し、市場の需要予測と合致しているかどうか確認することが必要です。発動指令や予測したピーク時に発電出力を上げることにより電力を供給し、市場取引を通じて収益を獲得します。

再生可能エネルギーの導入

容量市場では再生可能エネルギー源の促進が重要視されています。再エネへの投資や導入に加え、既存のエネルギー供給体系に統合する方法を模索する必要もあります。クリーンで持続可能な電力を極力取り入れ、地球レベルで増大する再エネへの需要に応えることが重要です。

容量市場の動向のモニタリング

日本の容量市場は歴史がまだ浅く、非常に変動的で進化しています。市場のトレンド、政策の変更や、規制の更新など、複雑な情報を注意深く観察し、的確に理解することが求められます。また、その市場の変化に対応するために戦略を調整することも大切です。

GridBeyondでは、さまざまな産業や商業、そして蓄電池を取り扱う企業様の容量市場への参入をサポートしています。電力供給能力を取り引きすることで、新しい収入源を開拓することが可能です。また、電力供給を必要とする(需要家側)企業にとって悩みである、増加するエネルギーコストや、変動する電力価格に対するリスクを軽減することができます。商品の生産プロセスにて生じる需要の変動に対応する能力(フレキシビリティ)を特定・駆使し、容量市場にアクセスします。またGridBeyondは、新たに造設された蓄電池システムを取り扱うビジネスに対しても、特定の業務や目的に合わせて設計された複数の取引や最適化が可能なソフトウェアを使い、市場をリードする価値を提供することが可能です。

日本の容量市場で成功するためには、計画的な電力需要の最適化、再生可能エネルギーの導入、そして容量市場の動向のモニタリングが重要です。GridBeyondは、これらの戦略をサポートし、新しい収入源の開拓やエネルギーコストやリスクの軽減を実現します。

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