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Posted 1 year ago | 1 minute read
ついに!「長期脱炭素電源オークション」の初回応札が開始
日本でもついに、脱炭素電源への新規投資を促進する新たな入札制度「長期脱炭素電源オークション」の初回応札が開始されました!
電力広域的運営推進機関(通称: 広域機関、またはOCCTO(オクト))主催の長期脱炭素電源オークションでは、脱炭素電源の発電所における固定費相当の収入を原則として20年間確保するための入札が行われます。 本オークションでは、外国企業の日本法人を含む、日本で登記されたすべての特別目的会社(SPC)を対象としており、入札に関するプロセスは2023年10月に開始され、2024年1月24日に第1回オークションが行われました。変動性再生可能エネルギー(VRE:Variable Renewable Energy)の大規模な導入が進む中、バッテリー蓄電システム(BESS) などの電源への投資を奨励し、送電網にフレキシビリティをもたらすと同時に、エネルギー部門におけるCO2排出の削減が期待されています。
長期脱炭素電源オークションの背景
「長期脱炭素電源オークション」は、容量市場の一環として設けられました。容量市場とは実際に発電された電力量(kWh)の取引ではなく、将来の供給力(kW)を確保するための市場です。政府は、2050年までにカーボンニュートラルを達成し、2030年までには温室効果ガス排出を2013年比で46%削減する目標を掲げています。このオークションの導入により、脱炭素電源の割合が拡大し、これによって温室効果ガス(CO2など)の排出を削減することが期待されます。また、電力供給の安定化が図られることで、電気コストの急激な変動リスクが抑制されることから、脱炭素化に効果の高い資源に複数年にわたって容量準備金を支払う長期脱炭素電源オークションの創設を決定しました。
対象
容量市場と長期脱炭素電源オークションの主な違いの一つは、対象となる電源の種類です。容量市場ではFIT電源以外のあらゆる電源が対象とされますが、長期脱炭素電源オークションでは太陽光発電や風力発電などの再生可能エネルギー、蓄電池、水素など、脱炭素に貢献する電源のみが対象とされています。
2024年1月に実施の初回オークションの募集容量は、400万kWで、最低入札容量は電源種別などによって異なりますが、新設・リプレース案件の最低入札容量は10万kW、蓄電池の最低入札容量は1万kWとしています。
本制度により確保される脱炭素電源は、中長期的な供給力と調整力だけでなく、2030年のエネルギーミックス達成と2050年のカーボンニュートラル実現のための主要な電源として期待されます。そのため、脱炭素電源の募集量などはこれらの視点に基づいて慎重に設定されています。
2024年の応募期限は1月30日までで、3か月後を目途に結果が公表されます。落札した事業者は、広域機関との間で「容量確保契約」(CRA)を締結し、一定の条件を満たすことにより、20年にわたり固定費受け取ることが可能です。
GridBeyondでできること
電力自由化、再生可能エネルギー導入の10年を経て、容量市場の日取引開始など、日本は今、様々な新制度が導入される転換期にあります。独立型蓄電池や水素製造の導入を支援する補助金の創設や、FIP再生可能エネルギー事業に付属する蓄電池を系統から充電できるようにする制度改革(現行法では不可)の検討など、電力の安定供給を維持しつつ再生可能エネルギーのさらなる導入を促進するための様々な施策が講じられています。ビジネスと投資のための適切かつ透明な環境を確保するために、これらの措置やその他の措置を注意深く監視する必要があります。
GridBeyondは、長期脱炭素電源オークションへの参加を円滑かつ効果的に進めるために、包括的なサービスを提供しています。脱炭素化への積極的な取り組みをお考えの方は、ぜひ弊社の無料電話相談をご利用ください。
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